日本人は ブルーが得意だ、 という評判

日本人は ブルーが得意だ、 という評判
File.05
長野県東御市アトリエ・ド・フロマージュ
日本の造り手の
層は厚い
今日の日本でもなお、チーズの中でブルーは苦手、という話は時々耳にします。ところがいま、国際舞台では「日本人はブルーチーズが得意だ」という評判に。
コトの始まりは2015年、フランスで開かれた国際コンテストのブルーチーズ部門で日本の2つの工房が最高賞をダブル受賞したことでした。その一人が、アトリエ・ド・フロマージュの塩川和史さん。ブルーに目覚めたきっかけは、ゴルゴンゾーラのドルチェ(甘口タイプ)でした。「どうしてこんなにおいしいんだ」。
先達たちとぶつかりながらも理解を得て、2013年夏、新しいブルーチーズがほぼ完成。そして翌年の国内コンテストでグランプリを受賞し、世界へ。
「なめらかで、口に入るとすっと溶けるブルー」。
人材と情報の蓄積された、日本のチーズ工房として歴史のあるアトリエ・ド・フロマージュというステージがあればこそできたことと、塩川さんは言います。
同工房は他にも何種類ものチーズをつくっています。「いろいろなチーズをつくるには、カードの感触を完璧に把握できる手を持っていないといけない。日本にはそんな手を持つ技術者がけっこういる。これが日本の強みじゃないですかね」。
日本に実力者が増えている。うれしいニュースでした。
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⾃社のフロマージュ牧場にはブラウンスイス⽜とジャージー⽜、ホルスタイン⽜がいます。「⽜は我慢強いので、猛暑のストレスにも気を遣っています」。 -
3か⽉たったところ。⻘カビが全体に広がって、そろそろ⾷べ頃です。 -
売れ筋チーズたち。⼿前トレイの左から時計回りに⼭のチーズ、右がブルーチーズ、ココン、そして開発中のブリー60⽇⽬。

おいしいチーズの食べ方

