地元アピールのために アイスクリームから チーズまで

地元アピールのために アイスクリームから チーズまで
File.06
長野県木曽町開田高原
アイスクリーム工房
今までにない軟らかい
クリームチーズを
1999年夏、避暑地として知られる開田高原にアイスクリーム工房が立ち上がりました。地元酪農家たちが共同して地場産物のアピールをすることが目的でした。
まずは新鮮で良質なミルクでアイスクリームをつくること。地元出身の洋食料理人の斉藤信博さんが「面白そう」とこの仕事を引き受けるや、地場産物を生かした独自のレシピでアイスクリームはたちまち大ヒット。関係者たちからの期待は高まり「次は乳製品」と、2001年には工房が増設され、チーズづくりが始まりました。
とはいえ、チーズはほぼ独学に近い斉藤さんにとって、機材もなければ情報も乏しい環境は苦心続きでした。それでもつくりたかったのは、料理人時代から欲しかった使いやすい硬さの、さっぱりとしたクリームチーズ。材料、製法、道具とさまざまなヒントをかき集め、試行錯誤の末にとても軟らかいクリームチーズが完成します。そして、これがなんと全国コンテストで上位入賞の快挙。
「あ、これでいいんだ。料理って答えが決まっていない。それと同じですよね」。
チーズの可能性を示唆する言葉でした。
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ミルクは⾞で5分、県でも指折りの質を誇る地元の萬まんたに⾕牧場から運びます。 -
地元産物の中でもトウモロコシ⾵味が話題の的のアイスクリーム。 -
後列右から左へヨーグルト、植物性乳酸菌を使ったスンキー、バター、クリームチーズ。前列右から左へゴーダ、モッツァレラ、カマンベール。

おいしいチーズの食べ方

