チーズって、美味しいね そんなファンを 増やしたい

チーズって、美味しいね そんなファンを 増やしたい
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北海道ニセコ町ニセコチーズ工房
型破りなこと
やっていきたい
「型破りを、あえてやっていきたい」という、ニセコチーズ工房の近藤裕志さん。「この『雪花』も最初は邪道と言われましたが、全然めげません」。
ニセコチーズ工房は、もともと近藤さんの父親の孝志さんが2006年に立ち上げました。「手伝ってほしい」。2年目には息子を誘うものの、当時、裕志さんは「つぶれると思って3年ほど断り続けていました」と言います。でも、自分が納得したものを売るのは面白いかもと考え、2010年、いよいよ父親の工房に入ります。「自分自身、30歳までごはんと味噌汁で育って、チーズにあまり手が出ませんでした。だから、そういう人がうちのチーズを食べてチーズの美味しさや魅力に気づいてくれたらうれしい。そうやってチーズファンの裾野を広げるのが自分の役割だと思っています」。
そのために裕志さんが目指すのは「日本人の繊細な味覚に受け入れられる、きれいな味づくり」です。この考え方でつくったチーズが国際コンテストでも認められたことは、日本人としても大きな自信になりました。
それでも「ひとつの答えにこだわり過ぎず、感性を大切に、自分の味を日々美味しくステップアップさせたい。そしてがんばっている若手を応援してほしい」。仲間を思い、先輩も食べ手も見渡して出た言葉でした。
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⼆世古雪花【sekka】パパイヤ&パイナップル。あるフランスチーズを⾒つけて「ああいうのがつくりたいな」とトライ。さまざまなヒントを得てこの雪花を完成させ、世界コンテストに⼊賞。さらにこのバリエーションも再びコンテスト⼊賞を果たしました。 -
⽗親が育てた看板商品「ミモレット」も⽇々改良を重ねています。「だから半年前のと⽐べたら、きっと味はまた違います」と裕志さん(旧⼯房の熟成室にて)。 -
ボード上が奥からミモレット12か⽉以上熟成の椛(momiji)、ミモレットクラッシュタイプ、空と書いて【ku:】、そして⼆世古カマンベール。右が奥からウォッシュタイプの⾵⾳、とろとろタイプの⼆世古粉雪【konayuki】。

おいしいチーズの食べ方

