ミルクの良さを大事に シンプルに 伝えたい

ミルクの良さを大事に シンプルに 伝えたい
File.09
熊本県阿蘇郡阿蘇ミルク牧場
牛乳文化の
魅力発信のために
阿蘇ミルク牧場には、おなじみのホルスタインのほかにジャージー、ブラウンスイス、ガンジー、エアシャーという5種類の牛がいます。西日本でも有数の牛乳生産県である熊本の酪農関係者団体が、消費者との接点を求めて2000年に開設したのがこの観光牧場でした。
ここでチーズづくりを任されている清水龍成さんは、乳製品技術キャリア30年のベテランです。そのベテランをして最も苦労すると言わしめるのが、5種類の牛の混合乳でチーズをつくること。
日により、月により、季節により、出産のタイミングにより、5種類全部で約30頭の牛が出すミルクのバランスは微妙に変わり、そのたびに固まり方が違うとは、やってみるまで想像もしなかった難題でした。
それでも「10人が10人、おいしいと言ってくれるチーズづくりが永遠の目標です。贅沢な目標です。でも、ここで買ったチーズがおいしくないと、次に進んでもらえません。フレッシュチーズにはミルクの良さをシンプルに、熟成モノもあっさりとした味に仕上げています」。
この牧場の環境を楽しみ、チーズを持ち帰って家庭で酪農の話が弾むなら、こんなにうれしいことはないのです。
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⽜舎内を⾃由に歩く5種類の⽜たちから、午前と午後、ミルクを搾ります。 -
観光牧場らしく、場内には草地を散歩する動物たちや⽜舎の様⼦も⾝近に⾒えます。また中の様⼦がのぞけるチーズ室と熟成庫もあります。 -
右奥からあそ⼭、⼿前がリコッタ、右はストリングチーズ・ミルクの樹、左にカチョカヴァロ、さらに左はゴーダタイプのあそ野(スモーク、プレーン、胡椒⼊り)、⼿前がカマンベール・牧場の想い。

おいしいチーズの食べ方

