穏やかで すこやかな チーズをつくる

穏やかで すこやかな チーズをつくる
File.08
島根県雲南市木次乳業
「日常のたべもの」
だからこそ
牛乳の風味や性質を壊さない低温殺菌法を日本で初めて取り入れた木次乳業は、安全で安心して食べられるものを生産し、消費者と直結した流通を目指してきた会社です。1978年、低温殺菌牛乳が絶大な支持を受けると、さっそくチーズづくりにも取り掛かりました。
会社の方針は「幼子から高齢者まで、すんなり食べやすいものを」。しかし、1996年にここに就職した川本英二さんは次第に「インパクトの強いチーズもつくりたい」と思い始めます。社内を説得し、ついにオールドゴーダが完成。複数のコンテストで上位入賞を果たします。
「でも、もうこのころは、コンテストよりもっと大切なことがあると、気が付いていたんですけどね」。
実はその少し前、川本さんのもとに赤ちゃんがとても小さく産まれてきました。成長が遅く、病気がちで心配が絶えない日々。そんなある日、たまたまテレビで同じように病の幼子を抱えた母親のドキュメンタリーを見ます。そして、なんとその後ろに木次乳業の乳製品が…。
「そうか、自分がつくっているのはそういうたべものだったのか」。以来、穏やかで安定した味と品質の「日々のたべもの」づくりの価値の大きさを大切にしているそうです。
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⾃社の「⽇登牧場」では、⽇本の地勢を考え、⼭岳⽜のブラウンスイス種を⽇本で初めて農⽔省から乳⽜として認めてもらい、導⼊。⼭を⾃由に歩かせる⼭地酪農を実現しています。 -
「朝、⽜乳だったのが、⼣⽅にはチーズになって感動した」。そんな初⼼を⼤切にする製造スタッフは川本さんのほかに男性2⼈と⼥性3⼈。 -
左上からモッツァレラチーズ、オールドゴーダ、2列⽬の左からカマンベール・イズモ、⿊胡椒ゴーダチーズ、イズモ・ラ・ルージュ(ミニゴーダ)、⼿前左から、ヤマタノオロチーズ、ナチュラルスナッカー、プロボローネ。

おいしいチーズの食べ方

