チーズの種類と
楽しみ方
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1フレッシュ(非熟成)タイプ
ミルクを乳酸菌や酵素で固め、軽く水分をきっただけで、「熟成」させないタイプです。ほとんどのチーズ製造の最初の段階でできます。くせがないので、誰でも食べやすいチーズです。
味わい&おいしい食べ方
水分が多く、ほのかな酸味やさわやかな風味でさっぱりしています。そのまま、またはハチミツやジャムで甘味を足したり、塩、こしょうやオリーブオイルでサラダ仕立てにしてもよいでしょう。
取り扱い
鮮度が命。密閉性の優れた容器で低めの温度帯で冷蔵保存しましょう。
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2セミハード・ハードタイプ
水分をしっかり抜いて、じっくり熟成させるタイプです。数カ月から長いと1年以上も熟成させます。コクやうまみがあって、くせがないのでそのままカットして、また溶かしたりおろしたりして料理にも使いやすいタイプ。外皮は食べる時には取り除きます。
味わい&おいしい食べ方
まろやかでクセがなく、熟成でできた旨みと深いコクが楽しめます。飽きない味わいは「普段着のチーズ」とも言われます。カットしてそのまま、あるいは料理やお菓子に溶かしたりおろして使っても、濃厚な旨みが実力を発揮します。
取り扱い
水分が少なく保存性がよいので、冷蔵庫でも長持ちします。ただし、空気との接触は劣化を早めますから、しっかりラップしてください。
〜 その他の切り方はこちら 〜
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ハードタイプ(グレイド)
プロが教える上手な切り方
ハードタイプ(グレイド)
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セミハードタイプ(クラッシュ)
プロが教える上手な切り方
セミハードタイプ(クラッシュ)
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セミハードタイプ(スライサー)
プロが教える上手な切り方
セミハードタイプ(スライサー)
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ハードタイプ(グレイド)
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3ソフトタイプ
フレッシュタイプとセミハード・ハードタイプの間くらいの水分で、やわらかいチーズです。
白カビタイプ
表面を白カビがおおい、そのカビが出す酵素で外側から中心部に向かって熟成が進みます。白カビは食べられるカビですが、気になる方は外してどうぞ。熟成が進むと、中はとろりと流れ出るほどクリーミーになります。
味わい&おいしい食べ方
完熟のトロトロが好きなら、賞味期限ぎりぎりで開封を。ただし、独特の芳香も立ってくるので慣れない方は若めがおすすめ。ねっとりしたコクに、りんごのスライスを合わせると美味です。残ったら焼いたり揚げたり、カレーやシチューに入れてもよいでしょう。
取り扱い
切り口はアルミホイルで押さえ、冷蔵庫内の匂いを吸収しやすいので全体をラップで包みます。
青カビタイプ
ブルーチーズとも呼ばれ、⻘カビがチーズの中から広がって熟成を進めながら⾵味をはぐくんでいくチーズです。この⻘かびも⾷べられるカビです。塩分がやや強めで、モノによっては⾵味も独特です。
味わい&おいしい食べ方
チーズの中では塩分が高く、独特のパンチのきいた風味です。ドライフルーツやジャム、甘いワインなど凝縮された甘味と合わせると美味。生クリームと混ぜてソースに、またドレッシングと合わせるのもおすすめ。
取り扱い
光を嫌い、ポロポロと崩れやすいものが多いので、アルミホイルで包んで保存容器に。
ウォッシュタイプ
チーズの表⾯をお酒や塩⽔で洗って雑菌から守りつつ熟成させていくチーズです。熟成するほどに独特の⾹りをまとっていきますが、中はねっとりとして深いコクがあり、味わいはまろやか。
味わい&おいしい食べ方
ねっとりとして深いコクがあります。そのまま力強い赤ワインと、または溶かしてゆでたジャガイモにかけるのもおすすめです。慣れないうちは、香りの強い皮は除くとよいでしょう。
取り扱い
乾燥しやすいのでラップできちんと包みます。匂いが冷蔵庫内に広がらないように温度低めのチルド室などで。
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4シェーヴル(山羊乳製)タイプ
⼭⽺のミルクでつくられるチーズの総称です。フレッシュなものは酸味とクリーミーさが魅⼒ですが、熟成が進むと⽔分が⾶んでコクや⽢みが感じられてまた別の味わいになります。熟成の各段階を楽しめるチーズなので、⾃分の好みを探すと楽しいです。組織がもろいので⼩型が主流ですが、硬く⼤きく仕上げたタイプもあります。
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[番外編] プロセスチーズとは
ナチュラルチーズを溶かし、固めなおしたものなので、熟成を進める微⽣物や酵素の働きが⽌められています。そのうえ無菌状態で包装されるため保存性がよく、品質が安定しています。さまざまな⾷材やスパイスなどが混ぜ込まれたものも多く出回っています。